森羅観照記

つれづれなるままに・・。当世ではそれを「チラシの裏にでも書いとけ」と呼ぶそう。

Chateau d'Yquem 2004 (シャトー・ディケム)

イメージ 1Chateau d'Yquem 2004
シャトー・ディケム 2004

格付け:APPELLATION SAUTERNES CONTROLEE
品種:セミヨン80%, ソーヴィニヨン・ブラン20%
(ハーフボトル)

私などが説明する事は何もないイケムですが、簡単にまとめると

ブドウは(房でなく)粒単位の手積み。
オークの新樽で3年熟成。
瓶詰め時に選別し、捨ててしまうこともある。
葡萄の出来によっては生産しない年もある。
補糖を一切しない。
それやこれやで、一本の木から出来るのはグラス一杯分。

どこまでが事実でどこからが神話か、私にはわからないけどみんなが褒めるのは事実。


ここに用意したのは2004年もので、熟成に10年以上必要というイケムにとっては生まれたての赤ん坊のようなものでとても勿体無いのだけど、クリスマスと言うことで開けてしまいました。

実際に味わうと甘み・酸味・果実の香りなどが完全に融合していて、樽香も完全に溶け込んでいます。
一つのものが深まり広がったと感じられ、複雑で豊かでいて完全に調和した世界です。
花の香りとか蜜がどうとか、このワインに含まれる細かい資質に言及しても徒労だと思えます。完全性が特徴なのだから。
まさに非の打ち所が無いとしか言いようがありません。




気づいたことがあるのですが、あの謎のソーテルヌ《Cuvee D'exception(キュヴェ・デクセプシオン)》はこのイケムのものではないか?
これは完全に私の憶測で根拠は私の感覚のみすが。そう思えてならないのです。


[2009-12-25]