森羅観照記

つれづれなるままに・・。当世ではそれを「チラシの裏にでも書いとけ」と呼ぶそう。

奈良二日目は興福寺から

ピープルズイン花小路。朝食は直営店である「和ダイニング 花小道」での和食です。
茶粥や自家製豆腐の湯豆腐などが売り。
茶粥はさっぱりして朝食には合っています。お豆腐も美味しかった。
他はまあまあかな。
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松伯美術館が目当てなのだけど修学旅行で行きそびれたきりの大仏を見ておきたいと欲が出てきまして、では途中にあるあれもこれも、と大変なことになってしまいました。


興福寺はあちこち復元工事中で落ち着きがない。
でも、昔来た時よりも寺としての一体感が生まれているような気がします。
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国宝館は展示物一つ一つに敬意が払われていて大変感銘を受けました。
造形物を観察するためではなく、そこに込められた魂と、そこに宿った魂を感じるための展示となっています。

驚いたのは
『木造法相六祖坐像(もくぞうほつそうろくそざぞう)』
です。
顔と手の表情が近代の彫刻に全く引けをとらない精緻さで表現されています。
感情の動きも身体の動きも見事に表現されています。
ミケランジェロの300年以上も前に人間の魂をこんなに精緻に捉え形にしていたというのは驚きです。

他のものも全てが素晴らしく、とてもではないが数十分で味わい尽くせるものではありません。
そうは言っても仕方ないので順を追って歩いてくると、まるでお能を鑑賞した後のような、静かで深く強いな感銘に包まれていたのです。





同じ券で入れる東金堂は輝かしい薬師如来を中心に日光月光菩薩を拝めます。

昔作った木組み模型の五重塔を思い出します。
もちろん本物のパーツ数は数十倍。
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奈良国立博物館は建物も見事です。
展示物はやはり名品ばかりなのですが、展示方法はただ並べてよく見える様にふんだんに光を浴びせていて、興福寺の国宝館を見てきたあとでは余りに即物的で仏像たちが可哀想になってしまいます。
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鹿たちは走ることもなくのどかにしていました。
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さあ、いよいよ東大寺

[2013-9-28]