京野菜料理 接方来 (せっぽうらい)
京野菜料理 接方来 (せっぽうらい)
二度目の出張でリベンジ成功。
店内は通路を挟んで個室がある形式。
個室はなかなか落ち着いた雰囲気で、好感触。
光と調度品がマッチしていてとても美しいお席です。
テーブルの上もスポットで、明るい場所と暗い場所があります。
接方来オリジナルカクテル
“ゆず”り愛
柚子の香りのカクテルです。
私にはアルコール分を検知できないほど味の濃いカクテルです。
甘い。
あまり九条ねぎの香りは感じられませんでしたが、軽く揚がっていて桜えびとのコンビが活かされていました。
最近揚げ物が辛くなってきているのですが、全く問題ありませんでした。
筍と鴨の木の芽焼
運ばれてきたとたん、まあ、何と美しい!
目を見張りました。
目で食べるという風情ですね。
山椒の香りがしています。
鴨がとても柔らかく炊けていて美味。
筍は食べられる部分がちょっとだけですが、アク抜きが完璧で甘く上手に炊けていました。
あんで蓋がされていてとても上品。
大根や蕪のような透き通った香りの大人向けの一品です。
口の中がきれいになるような気がします。
新玉ねぎの海老味噌チーズ焼
新たまねぎの甘みを活かして海老味噌やチーズがほのかに香ります。
見た目のように濃い味ではない、大人の料理。
しかし、新たまねぎのウマさはふろふき大根のような薄いお出汁の方が引き立ったか・・・
名物 ロールキャベツ
非常にあっさりとした和風出汁のロールキャベツ。
写真は端の部分、全体の1/4ぐらいをお箸で切ったところ。
見事に柔らかく、中の挽肉(鶏・豚)もフワっと出来ています。
城陽大根とふんわりつくねの春野菜あん
これまた心休まる、胃腸も休まる一品。
つくねがよく原型を留めていると不思議に思えるほどの軽さ。
京都では出汁は昆布主体なのでしょうか?
ここまの料理全てでカツオがほとんど感じられません、
それともこのお店だけ?
京丹波栗のコロッケ
全く重さの感じられないコロッケ。
しつこくもなく、お腹にスっと入っていきます。
上の栗もししとうも優しくできています。
ちょっと、料理というよりはお菓子のような味です。
鴨と九条ねぎの釜飯
(お椀によそったところ)
釜飯はほぼ出来上がっているものが来て、さらに席で加熱します。
もち米ですが、少し固めでした。ムラしたほうが良かったかも。
味はやはり薄め。
野菜のほのかな香りをスポイルしません。
季節のかご盛りサラダ
なんだかわからない野菜が何点かあったけど、見た目も香りもとても上品で美しい野菜たちでした。
野菜ギライじゃなくて良かった。
京人参は東京のスーパーでも手に入るけど、こんなに赤いとは驚きです。
若狭ぐじの釜飯
これは、非常に美味い!
「若狭ぐじ」 とは若狭湾でとれるアカアマダイの事だそうです。知りませんでした。
若狭湾というのは、私のこれまでの人生で近寄ったこともない地域ですね。
天橋立には生きている間に行きたいと思いますが。
この若狭ぐじは柔らかくていい香りです。
魚臭さが全くありません。
それを活かす釜飯の味付けも絶妙。
若狭ぐじをこの後関東のスーパーなどで探してみましたが、見当たりませんね。
季節の炭火焼盛り合せ
写真がないのですが、あまりの素晴らしさに撮影を忘れました。
これが本日一番素晴らしかったかも知れません。
四角い七輪が運ばれてきて、その上で野菜を焼きます。
野菜は湯通ししてあってそのまま食べられるのですが、焼き目を付けるとまた全く違った味わいになります。
ああ、野菜って美味いんだなと、焼肉では口直しを演じる野菜が完全な主役です。
但馬牛も付いていたのですが、臭みがなくて上品な牛はそれはそれでいいのだけど、今日は完全な脇役でしたね。
料理が11品で約7600円でした。
(他にお通しと飲み物合わせて二人で27品! 16,000円。あほやねー)
高くはありませんね。
でも、これだけ食べても翌日の夜には体重が戻っていました。
このお店の料理は、食いしん坊がワイワイ言いながら腹一杯にするようなお店では無いのだと思います。
静かに野菜の香りを身体に取り入れて、温かい幸せを感じる。そういうお店ですね。
ガッツリ美味い!ってワケではないけど、何時までも特別なものとして記憶に残りそうです。
季節によっても出てくる物が違うのだろうし、何度も行きたいな。
他には無い愛すべき大切なお店です。
[2011-4-19]