森羅観照記

つれづれなるままに・・。当世ではそれを「チラシの裏にでも書いとけ」と呼ぶそう。

ボジョレー・ヌーヴォー 2009 シャテラール

イメージ 1イメージ 2ボジョレー・ヌーヴォー 2009
ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー 2009
プレミアム・ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー 2009
CHATEAU DU CHATELARD
シャトー・デュ・シャテラール
 
プレミアムはヴィラージュと同じボトルで、キャップシールが黒です。
そしてキャップがコルクです。

数々の受賞暦を誇るワインです。
ヌーヴォー
2002 トロフィー・インターナショナル ボジョレー・ヌーヴォー金賞
2005 トロフィー・インターナショナル ボジョレー・ヌーヴォー銀賞

ヴィラージュ・ヌーヴォー
2003 コンクール・ドゥー・ブーティーユ・ヴァン・ド・ボジョレー最優秀賞
2007 トロフィー・インターナショナル ボジョレー・ヌーヴォー金賞
2009 トロフィー・リオン・ボージョレ・ヌーヴォ金賞

プレミアム・ヴィラージュ・ヌーヴォー
2007 トロフィー・インターナショナル ボジョレー・ヌーヴォー金賞
2009 トロフィー・リオン・ボージョレ・ヌーヴォ金賞


ワインのコンクールは沢山あってあまり有難みを感じなくなっていますが。
《トロフィー・インターナショナル ボジョレー・ヌーヴォー》は世界のワイン関連業種のプロが審査。
《トロフィー・リオン・ボージョレ・ヌーヴォ》はボジョレー最大のコンクールです。

で、決して名目だけの地方や業界団体のコンクールではないようです。



3種類を下のグレードから順に味わいます。

色はどれも紫がかったルビー色でとても濃く濁りはありません。良品の予感十分です。

ヌーヴォー》は一般的に抱くボジョレーのイメージどおりの軽やかで広がりがあるものですが、2009年の葡萄の良さをスポイルせずに、よく高い純度で醸造してくれたと感じるものです。
葡萄が濃くて強く、軽くても決して浅く薄い感じではありません。

ヴィラージュ・ヌーヴォー》はかなりコクがあり、ボジョレーとしては重厚感を感じるものです。
第一印象は爽やかに広がる感じはボジョレーに劣ると感じますが、じっくり味わうと実はそうではなくボジョレーのほうにアルコール臭が残っているため刺激がなくなったためだとわかります。
葡萄の強さ(甘みだけでなく酸味も葡萄自体の香りも)が高い純度で凝縮されていると感じます。

プレミアム・ヴィラージュ・ヌーヴォー》は60年以上の古木のみから摘んだ房を使用しています。
今年の収穫は葡萄の木1本あたり11.8房程度だそうですから、一本の木でワイン2本に満たないことになります。いかに贅沢なボジョレーかわかります。
(もっとも古木が本当に優秀なのか私にはわかりませんが)

しかし、味わってみればそんな理屈など吹っ飛んでしまいます。
ヴィラージュに対してさらに果実味の豊かさと、さらに優雅な香りの広がりを備えています。

ただのヌーヴォーも「これは確かに凄い」と思ったのですが、比べてみれば全くレベルが違います。

ただ値段が・・プレミアムは\4,200ですから、ドライに考えればかなり良心的な新酒、ということでしょうか。



どれをとっても、ボジョレー・ヌーヴォーをまずいと決め付けるのは間違いだと言うことははっきりとわかります。
ボジョレー・ヌーヴォーを中身のない際物と決め付ける人には是非こういうヌーヴォーを味わって欲しい、自信を持ってそう言えるヌーヴォーです。



実はプレミアムとヴィラージュの2007,2008を垂直試飲したのですが、全く痩せていません。葡萄自体が2009よりは弱いのですが、ワインとしては返っていい具合に深まっていると感じました。瓶詰め状態でこうなるとは、素晴らしい品質のワインです。