森羅観照記

つれづれなるままに・・。当世ではそれを「チラシの裏にでも書いとけ」と呼ぶそう。

白ワイン グレイス 甲州 2008

イメージ 1銘柄:グレイス 甲州 2008
GRACE KOSHU 2008

生産者:中央葡萄酒株式会社
品種:勝沼町甲州種100%
原産国:日本


中央葡萄酒株式会社は、勝沼大正12年からワイン作りをしている老舗です。
「それならマンズワイン勝沼洋酒株式会社)より古いですね」と言ったら、「マンズさんは若いですからねえ」と言われてしまいました。ただ、「灯台下暗し」で、海外より日本で知られていない、とボヤいていました。

日本で最初に会社としてワインを製造したのは大日本山梨葡萄酒会社で、これが現在のメルシャンにつながることも教えてもらいました。

シュール・リー製法
醗酵後、5ヵ月間澱引きをしないで静かにしておくそうです。こうすることで辛口でフレッシュな味わいに旨味とコクが加わるのだそうです。

また、(香り付けの)樽を使用していないそうです。
そのため複雑な香りというものはないけど、葡萄の香りが凝縮されてストレートに伝わってきます。

雑味が全くなく密度の高い感じは甲州ワインの中でもかなりの水準だと感じました。
アルコールの存在を全く感じさせず、飲んでいると気持ちよくなってくるので、ああお酒なんだな、と気づくほどです。

ドライですが、イタリアのドライや安いシャブリと比べると果実の酸味を中心とした濃縮間がドッシリと伝わってくるものです。

欲を言えばもっと複雑玄妙な香味と言うものがあるといいのですが、樽香やブレンドに頼らないピュアな美味さは美点です。また、それを追求していると話してくれました。

この日本で大資本の頼りもなくワインを造るのは想像を絶する苦労があると思います。
応援したいと思います。


[2009-5-28]