森羅観照記

つれづれなるままに・・。当世ではそれを「チラシの裏にでも書いとけ」と呼ぶそう。

劇団東演 『萩家の三姉妹』

今日は下北沢で観劇でした。

劇団東演

演目:萩家の三姉妹
作:永井愛
演出:篠本賢一
会場:東演パラータ

劇団東演 創立50周年記念公演 第一弾
P.I.C(Parata independent-performace Committee) vol.4

今日は2回公演のうち14:00の回なので、駅周辺で腹ごしらえです。

ベトナム料理 Com Pho

Com Pho】というベトナム料理店で、「完熟トマトのスパイシーフォー」を注文しました。
イメージ 1Com Pho
エイジャンぽくない、シックな店内

上品な味で出てきて、テーブルに3種の調味料があるのでエスニック度を自分で調整できるという趣向です。
もやしとパクチーのみじん切の和え物が山盛りで出てきて、スープに好きなだけ投入して食します。
パクチーは大好物なのでうれしいですね。鶏肉も臭みがなく、なかなか良いお店でした。

東演パラータ

さて、劇場である「東演パラータ」まではマイクロバスが往復しているのですが、時間が余ったので散歩がてら歩きで行きます。
パラータまでは約15分。
シモキタ駅周辺は大変な賑わいですが、少し離れると閑静な住宅街でお屋敷が建ち並び、つかの間の住宅展示会を楽しめます。

劇団東演は、一貫してメッセージ性のある作品を上演しています。
実験的な演出やアングラ的な演出、娯楽性主体の作品はあまりやらず、あくまで文芸的な脚本とストレートな演出を好んでいるようです。
地方巡演や海外公演も行なう、確かな実力のある劇団です。

今回の演目は、フェミニズムジェンダー論者を家族や夫婦の葛藤とからめてこっけいに描いた内容で、終始笑い声のあがる楽しくも考えさせられるステージでした。

私の感覚ではいつも少し(脚本や演出家が異なるにもかかわらず)メッセージを直接的に言い過ぎると感じるのですが、それを笑いでフォローしているので煩わしい教条的な感覚に陥ることはありません。

イメージ 2彼らの自前の小屋である「東演パラータ」は写真のごとく小劇場ですが、こういう小屋でこそ演劇の醍醐味が味わえます。

演劇未体験の方、大劇場でしか観劇経験のない方は、ぜひとも小劇場の公演を見てください。
サロンで室内楽を聴くよりも、もっとすごい生々しさです。

下北沢に限らず多くの劇団がそうなのでしょうが、彼ら彼女らは様々な努力をして劇団活動を支えています。
好きな道で生きていくと言えば美しいが、彼らはそれで悠々と生きて行ける訳ではありません。
幸いにも、私の好むものを見せてくれていることですし、私のできる範囲で応援していきたいと思っています。

[2009-2-7]