森羅観照記

つれづれなるままに・・。当世ではそれを「チラシの裏にでも書いとけ」と呼ぶそう。

奈良の紅葉少し

私にとって11月からのひと月余りは全く不健康であるにもかかわらず多忙を極め、苦しいことこの上な無い魔の期間でした。

そんな中でも出張翌日に休暇を取り紅葉を愛でるという意欲だけは残されていたのです。

11月15日。
場所は奈良。
本当は法隆寺に行くつもりだったのですが体調が悪く断念。
奈良公園にしぼりました。

かなりの雨の中、興福寺宝物館に本当に惚れ込んでしまったので立ち寄り、先日にも増す感銘に浸った後、今回は二月堂へ向かいました。
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思ったほど紅葉は進んでいませんが、視線を絞れば美しい彩りを切り取ることができます。
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かなりの振りがや見かけたころ、山間は煙っています。
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大仏殿も霞んで見えます。
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奈良県新公会堂そばの橋から。
もう少し紅葉のトンネルが見たかった。
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公会堂の裏は池を含む庭園になっているのですが、公開されていて自由に散策することができます。
以外に知られていないのではないでしょうか。
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てんとう虫みたいで気に入りました。
レタッチしていません。このままの色でした。
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手向山八幡宮
古刹と紅葉したカエデは本当に良い取り合わせです。
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休憩がてら法華堂(三月堂)を拝観。
不空羂索観音の前で腰掛けて五分ほど荘厳な静けさに浸ります。

二月堂には修学旅行生の大集団。
子どもたちをやり過ごしながら上へ上へ。













ビジネススーツとノートパソコンを含む出張道具一式、一眼レフカメラと長物レンズを背負い、傘を差しながらよくも登ってきたものだ。
まだ体調の悪さは気力でカバーできる程度だったのだなあ。
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でも、雨に濡れた紅葉はいっそう美しく、心を休ませる。
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ついに晴れわたったのはいいけどクタクタになりお昼も食べてないので近鉄奈良駅にグッタリと向かうと「ぐるっとバス」という観光用巡回バスの基地を発見。これに乗って平城宮跡へ向かいました(なぜ休まない、と自分に呆れつつ)。
いつも近鉄平城宮敷地を横切って気になっていたので。

いまいましいほどだだっ広い敷地に復元された大極殿朱雀門がボツン・ポツンと建っています。いや各々は大きいのすが・・・

この第一次大極殿は当時の姿がわかっていないのですが、研究と建築技術の継承のために復元したのだそうです(2010年完成)。
そう聞くとこの奈良にあって有り難みを感じるのが少し難しくなってしまいます。
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大極殿前から見た朱雀門
あんな所まで行ってみる元気はもう無い。
どうせつくりもんだし(一生懸命作った人、すみません)。
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大極殿の中。
平城京最大の宮殿」としては狭く感じるけど、居城ではなく儀式に使われたそうなのでこんな物かもしれません。

また、壁の四神と十二支、天上の嵌めこみの花模様は上村松園のお孫さんである上村淳之さんが描かれたものです。淳之さんらしい、繊細優美さと簡潔さを兼ね備えた作品です。
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大和西大寺駅まで歩きましたが、15時半という最悪の時間で遅いお昼にはありつけず。京都に向かったのでした。

静かで美しく遠くて疲れました。
締めが大極殿はちょっと残念。

次の機会があればぜひ法隆寺へ行ってみたいと思っています。


そう言えば、前夜に食事をした近鉄奈良小西さくら通りのBEKKAN PIATTO。
ふた月ぶり二回目の私を覚えていて、前回もおまかせコース、今回もおまかせコースだったので料理が重複しないよう工夫してくれたのだそうです。
本当に癒されます。頑張ってください。


2013-11-15
(2013-12-15記)