森羅観照記

つれづれなるままに・・。当世ではそれを「チラシの裏にでも書いとけ」と呼ぶそう。

映画 『序の舞』

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序の舞

監督: 中島貞夫
出演:
 島村松翠=名取裕子
 高木松渓=佐藤慶
1984年 東映

上村松園の生涯を題材にした宮尾登美子の原作を映画化した作品です。

女流画家の負けん気の強さは母に隠れてさほど際立たず女の弱さが目立って、女性の社会進出物のパターンを踏襲したような映画になってしまっていました。

しかし当時の京都の雰囲気を伝えるセットと映像は素晴らしく、葉茶屋の造りや営みなども含め上村松園の絵が生まれた素地に少し触れることができたように思います。

人物を描くということは小説に任せて、時代を感じるということは映画が大いに助けになります。

名取裕子は男勝りの画家には美しすぎるように思いました。
佐藤慶は豪快さに欠け今ひとつでした。


[2013-1-6]