森羅観照記

つれづれなるままに・・。当世ではそれを「チラシの裏にでも書いとけ」と呼ぶそう。

『敵討天下茶屋聚』 ~ 新春浅草歌舞伎2012

敵討天下茶屋 (かたきうちてんがぢゃやむら)

録画しておいた新春浅草歌舞伎の収録を見ました。

江戸時代の実話を元にした仇討狂言です。登場人物の氏名まで実話を踏まえているとか。

徹底的に練り込まれて惚れ惚れとするようなセリフたちにライブ感たっぷりの掛け合いと間。
シンプルながらも雰囲気タップリかつ立ち回りに機能的な舞台装置。

完成度の高い部分を積み上げて大詰めまで一気に見せ3時間があっという間に過ぎてしまいます。

新春浅草歌舞伎ということで若手ばかりで重厚さは無くアドリブ入れまくりのノリノリな舞台でしたが、それでも伝統に裏打ちされた歌舞伎は素晴らしい!

亀治郎(当代猿之助)は生真面目な中間・飲んだくれ・あんま・やくざ・大阪城執権など、変幻自在の演技で魅せました。

カメラワークと編集が凝り過ぎだと感じました。
見得に合わせてパンパンパンとカメラが切り替わったりズームアップしたりするのはやり過ぎでは?CMのような演出でクドいです。

やはり劇場で見たいなあ。


[2012-9-30]