森羅観照記

つれづれなるままに・・。当世ではそれを「チラシの裏にでも書いとけ」と呼ぶそう。

てんとう虫という情報誌

毎月《てんとう虫》という雑誌が届きます。

ある金融機関が発行する情報誌のようなものです。
本来なら即解約モノなのですが・・・

巻末にあるホテル・飲食店・通販などの広告が目的で配布されている物で本来とても鬱陶しいはずなのですが、これがなかなかバカに出来ないのです。

特集記事の着眼点と掘り下げ具合が程良く、また写真が美しいので毎月届くのが楽しみになってしまうほど。

この号は《時計》を特集していました。
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時の測り方から時計の発達史を西洋と日本に分けて解説。
勉強という気にさせず読ませる文章になっています。

「自然現象に頼った不定時法に対し、機械による定時法を得た時から、時間は神のものから人間のものになった」
なかなか興味深い考察です。
なるほど、普遍的な尺度である時間が物理学の進化には必要です。

様々な時代、東西の時計を紹介し。
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時計の匠の仕事も紹介されています。
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その後現代の高級ブランドを美しい写真と共に紹介していきます。

さらには生物時計、時間に関するエッセイなど、なかなか読み応えがあります。


時計雑誌などを読んでいた時期のある私でも知らなかったこともあり、楽しくまとめられているので満遍なく目を通してしまいました。


以前には 《うるし》 の特集にも感心しました。
酸にもアルカリにも、そして熱にも強く、火事の後から発見された漆塗りの箱は内部の木が炭化していたにもかかわらず表層の漆が火に耐えて箱の形状を保っていたとか・・・


またかなり以前ですが、インドネシア都営三田線の中古車輛が送られたという記事。
現地では冷房付きの鉄道車輛が初めてでとても喜ばれたとのこと。

折りしもジャカルタに赴任していた友人から 「懐かしの都営三田線が走ってる(@_@)」 という驚きのメールが入ったので、記事をスキャンして送ってあげました。


初めて届いた時から「やめようやめよう」と思いながらやめずに来た所以です。


[2011-7-19]