森羅観照記

つれづれなるままに・・。当世ではそれを「チラシの裏にでも書いとけ」と呼ぶそう。

さよなら ホーンビー

ホーンビー 新英英大辞典 <新装版>
IDIOMTIC AND SYNTACTIC ENGLISH DICTIONARY  (略称 ISED)

1977年 第7刷

編 者 語学教育研究所
     A.S.Hornby
     E.V.Gatenby
     A.H.Wakefield
発行者 株式会社 開拓社
       代表者 長沼國男
発行所 株式会社 開拓社

私が初めて買った英英辞典。
当時は難しくて使いこなすことはできませんでした。
しかし、自分のせいばかりではないとの思いも常にありました。

説明文が簡素すぎる上、英英辞典にありがちな、 「参照の堂々巡り」 これにひどく悩まされました。
現在では当たり前の 『基本語彙3500』 のような概念が無かったためでしょう。

例えば [remain] は
"1.be left after a part has gone or been taken away"
"2.stay in the same place or condition."
"3.as a formula at the end of a letter."

LDOCEでは
"1.to continue to be in the same state or condition."
"2.to stay in the same place without moving away."
"3.to contnue to exist or be left after others have gone, been used, or been destroyed."
"4.to be left after other things have been dealt with."

やっぱり、LDOCEの方がはるかにわかりやすいですね。あの時これがあれば・・・
そして、"to" で始まるだけで、こんなにわかりやすいとは・・・

この辞書は英語を外国語として学ぶ者のための英語だけで書かれた最初の辞書だとされています。
だから、偉大な一歩ではあったのでしょうが、 「ここに始まりここに終わる」 といった類のものではなく、 「始めの一歩」 であったのだと感じます。
その一歩は 「Oxford Advanced Learner's Dictionary」 として、現在まで歩み続けています。

現在でもこのままの形で書店で一般的に販売されているのは、その歴史的な価値によるものでしょう。

しかし、私はコレクターではないし、英語研究者でもないのでこの辞書を年末の大掃除を機に本棚から押入れへお引越しすることにしました。

さようなら、ホーンビー。君と付き合うのは難儀だったよ。

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[2010-12-23]