森羅観照記

つれづれなるままに・・。当世ではそれを「チラシの裏にでも書いとけ」と呼ぶそう。

青山ユニマット美術館 - 閉館

青山ユニマット美術館

特別展示の「ミレーとバルビゾン派の画家たち」を見に行ってきました。
青山ユニマット美術館は神宮外苑の表玄関、銀杏並木のすぐ裏手にあります。
銀杏並木の向こうに見える建物は「聖徳記念絵画館
イメージ 4


青山ユニマット美術館は小ぢんまりと、間口の小さい、しかし品良く落ち着きのある4階建ての美術館です。
イメージ 1
イメージ 2


ところが、行ってみてビックリ!

2009/3/31にて閉館

イメージ 3


ここのコレクションには

錚々たる画家のそれも凡作ではなくかなり素晴らしい作品が集められています。

ここのデュフィは私の(実物を見た中では)一番のお気に入りでした。

そして特にシャガールは、どこでも目にするサーカス物や村物とは別の、様々な作風のヴァリエーションが楽しめるコレクションでした。


この美術館の良いところは、作品に思う存分近寄れるところです。
一応ひざ下程度のガードがあったり、ただ線が引いてあるだけだったりしますが、作品から50cm程度の距離なので事実上は好きなだけ近寄って筆致を確かめることができます。

シャガールが作品によってギトギト塗りたくったり、パサパサだったりするのが良くわかります。
ローランサンのまるで水彩のような色づかいが、近づくに従ってガッシュのように見えてきて次には確かに油彩とわかるのは面白い体験です。
また、フジタの神秘的な白の肌理も良く見て取れます。


美術館の発起人で統括をされていた副館長さんが12月にお亡くなりになったというこで、仕方がないのかもしれませんが、このコレクションを見ることができなくなるのは実に残念です。

美術館のスタッフの方たちも心なしか元気がないような気がしました。


あと10日で無くなってしまうので、記念に収蔵作家の一覧を乗せておきましょう。
(青山ユニマット美術館のホームページから引用させていただきました)
もう見ることができないと思うと急に惜しさが身に沁みてきます。

主な収蔵作家一覧
セバスティアン・ブルドン
フランソワ・ブーシェ
ジャック=ルイ・ダヴィッド
テオドール・ジェリコ
ウジェーヌ・ドラクロワ
カミーユ・コロー
ジャン=フランソワ・ミレー
ギュスターヴ・クールベ
アレクサンドル・カバネル
テオドール・ファンタン=ラトゥール
ナルシス・ド・ラ・ペーニャ
コンスタン・トロワイヨン
テオドール・ルソー
シャルル・ドービニー
ウジェーヌ・ブーダン
カミーユピサロ
エドガー・ドガ
アルフレッド・シスレー
クロード・モネ
ピエール=オーギュスト・ルノワール
トゥールーズロートレック
ポール・セザンヌ
オディロン・ルドン
アンリ・ルソー
ポール・ゴーガン
フィンセント・ファン・ゴッホ
エドヴァルト・ムンク
ポール・シニャック
ピエール・ボナール
アンリ・マティス
ジョルジュ・ルオー
アルベール・マルケ
モーリス・ド・ヴラマンク
キース・ヴァン・ドンゲン
ラウル・デュフィ
アンドレ・ドラン
マリー・ローランサン
モーリス・ユトリロ
アメデオ・モディリアニ
藤田 嗣治
マルク・シャガール
モイーズ・キスリング
ハイム・スーティン
フェルナン・レジェ
パブロ・ピカソ
ジョルジュ・ブラック
ジョアン・ミロ
カミーユ・ボンボワ
アンドリュー・ワイエス



ユニマットさん、いったいこれら、どうするのですか?
社内にわかる人いるのかな?
本当に素晴らしいコレクションなんですよ。
都でも国でもいい、お得意のリースで展示できるようにならないものでしょうか?


[2009-3-21]