プレートル パリ・オペラ座管弦楽団 1988年来日公演
プレートルの一般的な評判通り、とても表情豊かで情熱的です。テンポを激しく揺らしオーケストラを破綻寸前まで追い込んだりもします。
そのかわりその表現力は振りもさることながら顔の表情が激烈で、これではオーケストラも指揮者を放置することは無理でしょう。
ある種の冷たさみたいなものが支配しているはずの《牧神の午後への前奏曲》がとてもウォームになっていて、通常は寒色系のカラフルさに感情移入がそこそこで拒まれてしまうこの曲がとてもエモーショナルで情感に包み込まれるような音楽になっています。
幻想交響曲はプレートルがちょっと頑張りすぎて、特に金管があたふたしてしまう場面がまま有ったのが少し残念です。
あまり退廃的な感じではないのですが、繊細さを極めきった出だしや第2楽章から、崩壊寸前にオーケストラをふり回した第4・5楽章など、表現のダイナミックレンジが並大抵ではありません。
テンポが激しく揺り動くけど差し引き0に収まって来るつじつまの合い方で、決して線の細い気紛れさを感じさせない、繊細であり堂々とし燃えるような音楽です。
色合いもドビュッシーやラヴェルと同様暖色系の官能的な豊かさで、歴史的名演だと思います。
あまり退廃的な感じではないのですが、繊細さを極めきった出だしや第2楽章から、崩壊寸前にオーケストラをふり回した第4・5楽章など、表現のダイナミックレンジが並大抵ではありません。
テンポが激しく揺り動くけど差し引き0に収まって来るつじつまの合い方で、決して線の細い気紛れさを感じさせない、繊細であり堂々とし燃えるような音楽です。
色合いもドビュッシーやラヴェルと同様暖色系の官能的な豊かさで、歴史的名演だと思います。
アンコール二曲は完全にイケイケモードで、特にファランドールは崩壊寸前というか、事実上崩壊していたのですが、縦の線が合っていることで崩壊感がある意味で達成感に転換したようなパフォーマンスでした。それでも官能的な音色はずっと保っているのは貴重な美点です。
プレートルという人はオペラ指揮者とばかり考えていたので、コンサート指揮者としての再評価は私にとっても新しい楽しみを増やしてくれそうです。
表情だけ見ていても楽しいほどです。
オケピットは狭いし暗いしでこんな指揮は出来ないのでは?。
音楽的にも、これでは舞台上の歌手と呼吸が合わせられないと思うので、コンサートモードなのでしょう。
客席からは指揮者のこういった表情は見ることができません(サントリーホールの後部席がありますが、音響的に問題ありです)。スクリーンで実況したらどうでしょうか?間違いなくコンサートが一段と楽しくなると思うのですが。
オケピットは狭いし暗いしでこんな指揮は出来ないのでは?。
音楽的にも、これでは舞台上の歌手と呼吸が合わせられないと思うので、コンサートモードなのでしょう。
客席からは指揮者のこういった表情は見ることができません(サントリーホールの後部席がありますが、音響的に問題ありです)。スクリーンで実況したらどうでしょうか?間違いなくコンサートが一段と楽しくなると思うのですが。
[2010-1-23]