森羅観照記

つれづれなるままに・・。当世ではそれを「チラシの裏にでも書いとけ」と呼ぶそう。

オラトリオ《パウルス》(聖パウロ) 文京シティ・コア 第11回定期演奏会

イメージ 1文京シティ・コア 第11回定期演奏会
メンデルスゾーン オラトリオ パウルス(聖パウロ
合唱:文京シティ・コア
オーケストラ:東京バッハ・カンターター・アンサンブル
指揮:辻 秀幸
文京シビックホール

本日、シルバーウィーク最後の日は突然呼ばれて行くことになった、混声合唱団 文京シティ・コアの定期演奏会でした。

メンデルスゾーンのオラトリオといえば《エリア》が有名ですが、こちらは聖パウロの半生を綴った2時間強の大作で、とても柔らかいハーモニーと大きな流れを持った力作です。

イメージ 2文京シビックホールは初めて行きました。
1800人収容の割と大きなホールです。
ホールの内装を観てわかるとおり響きが往復する事が無いような作りになっているので、風呂場のエコーのような反響はほとんど無く、素早いリバーブのような響きです。
混濁が許されないオーケストラやピアノソロなどには良いのでしょうが、合唱、それも宗教曲には少々淡白な響きという印象を受けました。

合唱とオケは乱れが無く良く溶け合っていて、とても柔らかく心地よい音楽を聴かせてくれました。
合唱・オケともにアマチュアだからと言う不安を感じないものでした。
欲を言えばもう少し緩急やアクセントが豊富だと良いと思いましたが、これだけ長大な曲を丁寧にまとめただけでもアマチュアとしては賛辞を惜しむものではありません。

これまでヨハネ・マタイとやって来たわけですが、聞けばバッハよりも力の抜きどころがなく大変だったそうです。

次は11月に東京カテドラルでモツレクなどをやるそうです。
反響の魔物のようなあの総石造りの教会で同じ合唱団がどう聴こえるか、たいへん興味があります。


[2009-9-23]