森羅観照記

つれづれなるままに・・。当世ではそれを「チラシの裏にでも書いとけ」と呼ぶそう。

東フィルリハーサル サンアゼリア

昨日は東京フィルハーモニー交響楽団の公開リハーサルへ行ってきました。

指揮はミハイル・プレトニョフ
曲目は
ラフマニノフ交響詩《死の島》
グラズノフ交響曲第6番
ホールはサンアゼリア

このホールは初めてですが、前にバイオリンを担いだ大きな外国人が大儀そうに歩いているので後に付いて行ったら到着しました。
駅から約15分。

ホールに入ってみると何とさっきのバイオリンはコンマスでした。プレトニョフがつれて来た客演コンマスでしょうか?
さっきはつらそうに歩いていたけど大丈夫?

プレトニョフはピアノでしか聴いたことがありません。
展覧会の絵》は派手すぎて取り残された気持ちになってしまいます。
《四季》は硬質な音が遠いメランコリーを誘って、なかなか良かったと思います。

オーケストラ指揮者としてはその派手さに期待して出かけたのですが、さて・・


ホールはステージは広いけど1階が840人、全体で約1200人収容のやや小ぶりな印象です。
天井は東京文化会館そっくりの反響板で覆われています。

音響はやや高音デッドで、前方からばかり音が聴こえて来て、特に金管の直接音がホール前方の響きを突き抜けて届いてくる印象です。
当日はホール後部しか人を入れていなかったので少し響きが偏在していたようですが、満席でもっとデッドになったらちょっと心配です。

オーケストラは対向配置ですがコントラバスが左端、ティンパニがやや右、大太鼓がほぼ右端という変わった配置です。これが高音不足に感じた一つの原因かもしれません。

プレトニョフはロシア訛りの英語で淡々と指示を出していました。かなり長く歌うこともありますが、あまり熱がこもった印象ではありません。
団員は全員が必ずしも英語が得意ではないらしく、首をかしげる場面もちらほら。

肝心の演奏ですが、リハーサルなので正しい評価はできませんがあまりカラフルな印象ではなく、しっかりずっしりと表現して行こうと言う印象でした。

グラズノフはやらずにわずか40分で終了。

私が経験したリハーサルの中でも特に淡々としたものでした。もう最終段階だから、という事でしょうか?それとも本番で弾けるタイプですか?


[2009-9-22]